SWOT分析研修 実施事例 建設機械販売会社 栃木県宇都宮市

 

 

 

 

 

 

・研修名:SWOT分析研修

・対象:若手営業マン 10名

 

己を知り、戦略を立てる

「あなたの会社が他社より強いところは何ですか? 逆に弱いのはどんなところですか?」と問われて答えられるでしょうか?

会社から与えられた職務をただ真面目に努めていると周囲が見えなくなってしまうことがあります。昨今のスピード社会に対応していくためには“外”に目を向けなければなりません。そして“外”を見たらもう一度“己(おのれ=自社)”も見直さなくてはいけません。そして自社の強さと弱さを知って“ではどうやって勝ち残っていこうか“と戦略・戦術を思案し、そして実行に移していくことが企業には求められています。

 

社長様いわく、「将来を担う若手にもっと外を知ってもらいたい」

今回、SWOT分析研修を行わせていただいた会社の社長様は、“若手社員はみんな真面目に日々の業務をやってくれている、でも外部の視点が狭く、将来を見る力がまだ弱い“との悩みをお持ちでした。若手営業マン向けに外に向けた視点で仕事を行ってもらいたいとのご要望を受け、SWOT分析研修を行うことになりました。一般的にはSWOT分析は企業の戦略立案のために経営層に近い方々が用いられるよく知られた分析ツールですが、今回はあえて若手社員に挑戦してもらいました。

 

フレームワークを活用した研修

今回の研修では若手営業マン10名が指名を受け、2グループに分かれて各回4時間・全6回構成で行いました。以下のようなフレームワークシートを用いることで、経営視点のない階層の若手社員でも分析できるのが特長です。

第1回目の基本講義以降は、フレームワークシートを用いて“己を知り、戦略を立てる”を進めていきました。

 

(1)PEST分析チェックシート

「近年の法律の動向は?」「人口動態はどうか?」「新たなテクノロジ―は?」といったPEST分析を効率よく進めるための質問に対する回答を記入してもらいました。これによって世の中の大きな視点での動きが見えてきました。

・人口減少、少子高齢化、産業構造の変化

・建設現場のICT(Information and Communication Technology)化

・外国人労働者の増加

・東京オリンピック、栃木国体

・関係法令の変更

など、多数の項目が挙がりました。

 

(2)マクロ環境分析シート・・・(1)をインプット情報として、自社にとってプラス(機会)であること、マイナス(脅威)であることをリストアップしてもらいました。ある一つの事象はプラスでもありマイナスでもあることも改めてわかったようです。

 

(3)ミクロ分析チェックシート・・・次に自社の業種に特化し「顧客の変化にはどんなことがあるか?」「競合はどんな新しいことに取り組んでいるか?」などの質問に対する回答を記入してもらいました。

 

(4)競合他社分析シート・・・競合他社と自社を比較するシートです。具体的に競合他社名を入れ、その競合の商品力、価格、顧客層などについて自社の優劣ポイントを記入してもらいました。

 

(5)ミクロ環境分析シート・・・(3)(4)をインプット情報として自社のプラス(機会)とマイナス(脅威)を整理しました。

 

(6)内部環境分析準備シート・・・自社を様々な面で自己診断するために「自社が強い顧客層は?」「自社の設備や機材の不安要素は?」といった質問に対する回答を記入してもらいました。

 

(7)内部環境分析シート・・・(6)をインプット情報としてサービス内容、顧客層、営業体制などについて自社の強みと弱みを整理しました。

これまで他社との比較などに時間をかけて行ってきたことのなかった受講者たちは改めて己(=自社)を知ることができたようです。

 

(8)クロス分析検討マトリクス・・・(5)で整理した機会(O)と脅威(T)を行に、(7)で整理した強み(S)と弱み(W)を列に示し、マトリクス型となったそれぞれの交点に対し、自社としての重要度を明確にしました。これにより重要度が高い項目が戦略・戦術として浮かび上がってきます。またそれぞれはマトリクスのどこに位置するかで4つの戦略(積極、改善、差別化、リスク回避)に大別できました。

 

(9)クロス分析シート・・・(8)で重要度が高い項目を具体的な戦略・戦術として文章として記載します。またその各戦略に対しては実現性の検討も必要ですので、影響度、可能性、効果性などの点で評価を行いました。その結果、この研修では4項目を若手社員としての重点戦略として決定しました。

 

(10)戦略達成アクションプラン・・・(9)で決定した重点戦略に対し、行動計画を作成しました。“立てて終わり”の戦略とならないように行動計画にまで落とし込むことが重要です。行動計画には目標設定と実現方法(誰が、いつ、何を、どうやって)を記載し、参加したメンバーが共有できるものに仕上がりました。

最終的には若手社員ならではの視点で「自分たちの若手の力を最大限に伸ばし、発揮できるようにするため」の会社への提言としてまとまりました。

 

経営者にむけての発表会

この研修では経営層(役員さま)への成果報告会を最終回に行いました。若手メンバーによる自分達が描いた戦略をプレゼンし、好評を受けました。

プレゼンの場では役員さまと意見の食い違う場面がありましたが、上層部と現場サイドによる直接の意見交換こそ、普段のなかで足りていないこともわかったようです。

後日伺った話では、研修でまとめた提言のいくつかは実際に社内の教育体制の強化策として取り上げられ実施されているとのことです。

 

補足:「SWOT分析とは」

SWOT分析とは自社のS(強み:Strength)、W(弱み:Weakness)、O(機会、Opportunity)、T(脅威、Threat)を分析し、経営戦略の策定などに用いられる分析手法です。分析するだけではなく、その結果から4つの戦略(積極戦略、改善戦略、差別化戦略、リスク回避戦略)に落とし込みます。

SWOT分析では外部の視点(外部環境分析)と内部の視点(内部環境分析)を行います。外部環境分析としてはPEST(P:政治、E:経済、S:社会、T:技術)の面でおこなうことが一般的です。