M&Aの基本ステップ/株式会社エルシーアール(栃木県宇都宮市)

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M&A

M&Aの基本ステップ

M&Aの基本ステップ

弊社が2011年度に手がけたM&Aの成約事例をベースに、M&Aが具体的にどのように行なわれるのかを紹介いたします。 最初のポイントは「個別相談」と「初期面談」。事業承継問題で悩んでいる経営者は1人で悩む期間が長い傾向にありますが、早めの相談が早い手を打てることになります。
基本的な流れについては、フェーズ(1)~(3)の大きく3つのステップに分かれます。
 ●フェーズ(1) 譲渡希望企業(お客様)からのご相談~譲受候補企業の選定
 ●フェーズ(2) 譲受候補企業との秘密保持契約・折衝
 ●フェーズ(3) 両社間協議・最終交渉


フェーズ1:譲渡希望企業 ▼フェーズ(1) 譲渡希望企業(お客様)からのご相談~譲受候補企業の選定 についての解説を表示する。
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個別相談

事業承継問題を抱える中小企業経営者の方は、数年間1人で悩んでいるケースが多い。この課題はデリケートな面があるので、社内・社外を問わず心の内を話すことが難しい。個別面談を実施する場合は、当事者の会社でやらないこと、落ち着いてゆっくり話をできる環境が重要で、話が漏れることがないことに気遣いをします。
事業承継問題で悩んでいる経営者は1人で悩む期間が長い。早めの相談が早い手を打てる。

初期面談

個別面談と同時に行なわれる。ここでは、「何故譲渡を考えたのか?」「経営に対する考え方」「現在の会社の状況」「譲渡希望価格は?」「どんな業態・企業に譲渡したいと考えているのか?」「譲渡後の処遇に対する希望」などをお聞きしていく。お話を聞いたうえで、株式譲渡でどのようなことが起こるのかを説明し、今後のスケジュール説明、守秘義務に関する注意などを丁寧に伝える。
経営者にとっても初めての経験がほとんどですから、できるだけ丁寧にお話を伺います。ここで重要なのは、包み隠さず本当のことを話していただくことです。

提携仲介契約の締結

経営者から、詳細な話を伺ったうえで、弊社との間で、株式譲渡のための業務を弊社が行うことを明記した提携仲介契約を結ぶことになる。
提携仲介契約を結んだところから本格的なM&Aのための作業がはじめる。

資料収集・企業評価

譲渡を希望する企業に最初にお願いするのが、企業の現在の資産や営業権を算出するために資料をいただくことになります。会社の経歴、3期分の決算書、登記簿謄本、定款、就業規則、社員名簿、組織図など、必要な書類を提出していただきます。
譲受企業にとっては、客観的な評価の資料が必要になります。そのために必要な資料を提出いただきます。

業界分析・業界調査

譲渡希望企業のビジネスそのものを把握するために、その業界特有のビジネスモデルの方向性や、経営環境(顧客・仕入れ先・業界・競合・協力会社・金融機関などを含む)がどの様な変化を強いられることになっていくかを分析します。その上で、その譲渡企業がどの様な譲受企業とマッチングすれば、Win-Winの譲渡成約を築けるかを検討するために仮説を立てます。
双方にとってのシナジー効果を考えることがM&A成約に向けての大きなポイントです。

候補先企業の選定

どんな企業に譲渡するかは非常に重要な点です。譲受企業にとって重要なのは、譲渡した際にどのような効果があり、どんなシナジーがだせるかにかかっています。この事例の場合では、譲渡企業のビジネス特性を考えたうえで、どんな企業がシナジー効果を出せるかを考えました。最終的には地域戦略の拡大を狙う企業が相乗効果を出せるとの仮説を考え、譲渡企業の経営者の考えや想いも尊重しながら、最終的に候補先を県外を含む数社に絞りこむことにしました。
譲渡企業の経営者の想いも重要な選定のための要素ですから、できる限り想いを尊重します。

譲渡企業の経営情報提出

譲受企業は、提携仲介契約書を締結したことで、譲渡企業の更に詳しい情報の提供を依頼します。事例の場合では、顧客のエリア、商品別の売上割合、顧客別売上割合など、今後の経営戦略を考える上で必要な情報をもらい、具体的な戦略を考えることになります。
お互いの経営戦略を考える上で、できるだけ正確な情報をだすことが重要です。

企業概要書の作成

譲渡企業の企業概要を網羅した企業概要書を作成します。これには、企業の現在の状況が、B/S、P/Lを含め記載されています。 所有する資産についても明記されるほか、企業評価で算出した株価評価額、譲渡希望価格などが記載されています。
特に、その企業の買い手にとってのシナジー効果や、強み・弱みが一見して分かるように記載します。
企業概要書を見たうえで、譲受企業は最初の判断をすることになります。

ノンネームシートの作成

売却対象となる企業または事業について、社名や事業名を公開せずに、業種、売上高、利益、譲渡希望金額、買収スキームといった検討するにあたって、最低限必要となる情報を、簡単にまとめたものです。
その際は、少ない情報ながらも、譲渡希望企業の特徴と魅力が端的に伝わる様に作成します。
絶対に企業名を特定されないようにしながらも、譲渡希望企業の魅力を伝えます。

ノンネームシートでの提案

譲受企業候補への接触が始まります。面談のためには、譲受企業への人脈ルートを探しますが、これが見当たらない場合には直接譲受企業の経営者にご連絡をすることになります。但し、相手企業と接触する場合、M&Aの場合には、経営者以外の方とは、この内容は一切話をしません。M&Aにとっては、秘密保持が最重要であり、双方の企業経営者に最初にお願いすることです。
提案の相手は、経営者だけです。それ以外の役職者には譲渡の話も一切しません。

フェーズ2:譲受希望企業 ▼フェーズ(2) 譲受候補企業との秘密保持契約・折衝 についての解説を表示する。
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秘密保持契約書の締結

提案時に最初にお願いするのが、秘密保持契約書の締結です。初めてお会いした譲受企業候補の社長に、事情を説明したうえで、その場で秘密保持契約書を記入していただきます。M&Aとしてお話をする場合に、機密性の高い企業情報を開示すること、情報が漏れた場合には譲渡希望企業にとってはリスクがあることを丁寧にお話します。
秘密保持に関しては譲渡希望企業経営者にも注意を促します。何気ない一言で漏れる可能性があるからです。

提携仲介契約書の締結

秘密保持契約書の締結後、譲渡希望企業の企業概要書を開示します。概要書に記載しきれなかった点についてもある程度の説明をします。この段階で譲受対象企業は、今後この話を進めていくのかどうかの判断をすることになります。
興味があるので、もっと詳細な話を聞きたいとなった場合には、譲受対象企業との間で、提携仲介契約書を締結することになります。
提携仲介契約書を結ぶことで、譲渡企業の詳細なデータを貰うことが可能になります。

トップ面談・現地視察

譲渡企業の経営に関する詳細な情報を得たところで、いよいよ譲渡希望企業、譲受希望企業のトップ通しの面談です。事例の場合には、譲渡企業の近くにあるホテルなどを設定し、この段階では、財務担当者なども同席します。経営者の人柄や、経営に関する姿勢などを面談で把握することも重要なことです。
現地視察も重要なプロセスです。この場合も、譲渡企業側の社員には分らないような形で視察を進めていきます。提携仲介契約書の前に簡単な視察を行う場合もあります。
真摯な姿勢で臨むことが重要です。この面談で相性のようなものを掴むことが可能です。

買収監査(デューデリジェンス)

譲渡企業の財務資料が適正か、資産の実在性があるのか、棚卸資産は適正かなどのチェックを譲受企業が、税理士や公認会計士などを同席の上、1日か2日の時間をかけて買収監査を実行します。その際には、譲渡企業の担当税理士なども立ち会うことになります。また、買収監査に係る費用は、譲受企業側の負担になります。
財務会計では精査できない部分を買収監査で明らかにします。非常に重要なプロセスです。

両社間協議・最終交渉
▼フェーズ(3) 両社間協議・最終交渉 についての解説を表示する。
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基本合意契約書の締結

トップ面談が終了して、企業情報での著しい違いや、経営のスタンスに問題がなければ、そこまでの情報をベースに、基本合意契約書を譲渡企業、譲受企業の間で基本合意契約書を締結することになります。
最初の大きなハードルです。ここを通過すると最終契約に向けて最後の詰めの作業に入ります。

最終契約書の締結

買収監査で明らかになった事項を踏まえたうえで、負の部分については譲渡価格に反映させていきます。最終契約書には、1株あたりの価額や、双方の責任表明、条件などを具体的に明確にすることになります。最終的な合意に向けての最後の大きなハードルになります。
譲渡契約書の記載事項については、双方で確認しながらトラブルのないようにしていきます。

アフターフォロー・社員へのケア

新しい経営体制での企業活動が始まりますが、M&Aによって想定したシナジー効果が出せるように、社員のモチベーションが下がらないように、旧経営者、新経営者とも気遣いを行います。また、できるだけ早い段階で社員面談を実施することも重要で、面談により社員の不安に感じているところを払拭していきます。譲渡契約書を交わした後、速やかに、譲渡金額渡し、主要取引銀行などへの挨拶を行います。また、長年お付き合いしているお客様には、早めに直接訪問してご挨拶をすることは重要です。
社員のモチベーションが下がらないように丁寧な対応が必要です。

譲渡企業での社員への開示

譲渡契約書を交わして初めて、譲渡企業においては、社員へM&Aの開示が行われます。幹部社員など一部を除いては、この段階で初めてM&Aが成立し、新しい経営体制に変わったことを知ることになります。この日は、社員全員が揃うように予め通達をだしますが、事実を知った社員が動揺しないように、雇用関係の維持、労働条件の維持などを丁寧に伝えます。
雇用に関する不安や、体制が変わったことに対しての不安などは当然持つ事になるので、そのことを踏まえて上で対応することが重要です。
社員の不安な心理を理解し、できるだけ丁寧に伝えることが重要で、顧客より先に伝えること。