【コラム】部下との信頼関係を築く原則とは?~過保護な親になってはいませんか?~

 

 

 

 

 

 

株式会社エルシーアールの千葉です。今日はどの企業でもよく聞く上司のお悩みの一つ、「部下とのコミュニケーション」のポイントについてお伝えしたいと思います。

企業を訪問し、お話を伺わせていただくなかでよく聞く課題の一つが上司と部下との関係性です。いわゆる人間関係は、職場に限ったことではないでしょう。学生の頃も友人関係に悩むのは誰しもが通る道です。
上司が部下に対して抱く不満としてよく挙げられるのが、「もっとこうしたほうがいいのに・・・」「自分で考えて行動できるだろ・・・」という類のものです。片や主体性を求め、片やトップダウンでアドバイスをするこの2つの不満は、実は表裏一体の悩みと言えます。
 
そもそも両者の根底には先輩が後輩を思いやるということが挙げられます。この部分だけ切り取って考えると、ないよりもあったほうがよいでしょう。ただ、伝え方を間違えると部下思いどころか反対に部下との関係を損ねることになります。
 
例えば部下の仕事ぶりを見て、誰しも自分のやり方と比較してアドバイスしたくなるものです。ただ、良かれと思って相手のことを考慮せずに伝えるばかりでは単に先輩の考えを押し付けることになるだけです。最近の若い社員は自己主張をしない、主体性がないと、とかく言われがちですが、頭の中ではそれぞれの思いや考えを持っていることを忘れてはいけません。彼らはまだそれを表に進んで出すことがネックになっている段階なのです。

何より今、10年20年30年とキャリアを積んでいる先輩社員の方々も、当然20代社員のように経験もなく、自信がなかった時代があったのです。ただ、人は忘れる生き物であり、自分たちが成功と失敗を繰り返して年を重ね、今の自分がいつのまにか基準になっているのではないでしょうか。
言い方を変えると、彼ら若い社員たちには、たくさんの失敗をする経験が必要なのです。ですから、先輩社員の皆さんは、今の若い社員たちにもっと仕事や役割を任せ見守ってはいかがでしょうか。彼らが困って「どうすればよいですか」などと向こうが動いてくるまで待つのです。聞いてくるということは、先輩社員のアドバイスを欲しているわけですから需要と供給がマッチングします。彼らは自分たちなりの考えを持ち、それを実践した過程と結果を手にするとともに、先輩たちを益々頼りにし、また自分で考えるというよい循環が生まれていくでしょう。
 
様々な経験を重ねてきた先輩からすると、仕事のポイントも陥りがちな落とし穴、生き方のツボも心得ているでしょう。しかし、それを先回りして教えるばかりでは、若手は自ら考えることも行動することもやめます。たとえ主張したとしても否定される可能性があるからです。家庭で言えば、子どもが歩いている道に転がっている石を良かれと思って取り除いてばかりいる親と同じです。子どもは転んでけがをするからこそ、痛い思いをしたくないために考え、学ぶのです。

人を育てるには根気と時間が必要です。若い社員と対峙するときにはちょっと立ち止まり、ご自身の若いころを思い出されると、ひと呼吸おき余裕をもって接することができるのではないでしょうか。ぜひ、ゆとりをもって若い社員が自ら動くことを待って見守ることを意識してみてください。

株式会社 エルシーアール 事業推進部 千葉 和輝