5Sコンサルティング 実施事例 製造業 栃木県県央
《5Sが定着しないので何とかしたい》
最近は「5Sは何年も前からやっているが定着しない」というご相談を受けます。
ご存じの通り5Sは「整理・整頓・清潔・清掃・躾」の活動です。言葉の定義を知れば、だれでもいつでも始められますし、一旦は成果も出ます。でもしばらくすると整理したはずの物が少しずつ増え、何がどこにあるかすぐには分からない状態になります。
今回は栃木県中央部のある製造業の定着コンサルティングの事例を紹介します。その会社は5Sには何年も前から取り組み、パトロールもしていますが、せっかくいらないものが無くなり余裕スペースもでき、新規事業で増えた部材の置き場所も確保できていました。しかし1年もすると、その場所にはまた前の仕事で余った部材や、いつ使うか分からない工具や治具が置かれていました。
その会社の社長から「5Sが定着しないので何とかしたい」というご相談がありました。
《弊社の5Sコンサルティングの始め方》
5S定着コンサルティングにあたってエルシーアールは次のような取り組みをしています。
まずは全社員に向けて、キックオフを開催しました。会社の5S定着についての意思を全社員にわかってもらうことは何よりも重要ですので、社長から全社員で取り組む必要性について話していただきました。そして運用体制を決め、活動が始まりました。エルシーアールでは工場を視察し、エルシーアールの視点での問題点を数十か所指摘しリスト化しました。この会社は過去に5Sに取り組んでいたこともあり、まずは各現場の5Sリーダーからエルシーアールの指摘を含め、自分たちで取り組む課題の現状把握と対策実施を行っていただきました。5Sリーダーの皆さんは自分で見つけた問題点解決のために関係者を巻き込み、対策をたて成果が出はじめ、現場は少しずつきれいになり、働きやすくなってきました。成果を定着させるために全社的な基準を創り、管理責任者も決めてチェックをしています。
《テレビ番組「断捨離」の紹介》
皆さんは「やましたひでこさんの『断捨離』」というテレビ番組を見たことがありますか?この番組では初めはやましたさんが相談者と一緒に一部屋の衣類や家具、食器などの断捨離(整理・整頓)を行い、相談者が断捨離をできるようにアドバイスしていきます。その後相談者や家族が約1か月かけて自宅の断捨離を進める様子を放映しています。多くの相談者は何を捨てて何を残すかがなかなか上手くできません。するとやましたさんはこんなアドバイスをします。「あなたの今の生活やこれから過ごしたい生活に本当に必要なものは何ですか?」棄てられない物について「いつどんな時に使うのですか?」こんなことを繰り返していると相談者の棄てると決める時間が短くなり、残すものが少なくなっていきます。
《5S定着でエルシーアールが大切にすること》
しかし、それだけでは今までの繰り返しで、せっかくの改善も元の木阿弥になってしまします。
「断捨離」のテレビ番組の中でやましたさんが最も重視しているのは次の点だと思われます。
※捨てる物を決めることで、相談者が今の生活で大切にしたいと思っていることを自分でわかること
これが曖昧だと、時間がたつにつれて雑多な物が増えても問題と思えなくなる
エルシーアールの5S定着コンサルティングは数年かけて、社員全員が問題意思を高め、自律的に問題を解決できるコンサルティングを目指しています。
「社員の成長なくして、5S活動の定着無し」です。
株式会社エルシーアール 参与 大木 啓樹