【事例】業務マネジメント研修 栃木県北部
今回ご案内する事例は、県内北部に位置する社会福祉法人で行われた「民間企業に学ぶ業務マネジメント研修」についてです。以前訪問させていただいた際、「若手社員が、経済に関心がなく、民間企業が黒字経営にするために、企業が大変な努力をしていることをわかっていない。そうした状況を改善させたいので、ぜひ研修を提案してもらいたい。」そのようなご相談から今回の研修に至りました。
会場は某研修所の会議室で約40名の方が参加されました。参加者は、20代から30代の若手職員中心です。会場はとても熱気に包まれていました。
冒頭の理事長挨拶の中で、「社会福祉法人は、現在約4割が赤字経営に陥っています。当社は現在、皆さんが頑張っているおかげで増収増益を続けています。ですが、皆さん一人ひとりが、今後利用者のサービスや施設が収益を上げるために何をすべきかを考えないと赤字になり、ひいては経営不振に陥ります。そうならないためには、民間企業のノウハウを知る必要があると考えました。今日は、その第一段階として、とても貴重な時間を作ることができましたので、勉強して仕事に活かしてください」との事でした。
講師のもと研修会がスタートしました。受講者全員が真剣な表情で、メモをとりながら一生懸命に聴いていました。後半に入り「模擬経営ゲーム」という内容でグループディスカッション形式の研修になると、グループ全員が、一人ひとり意見を出して課題に取り組みます。
40代女性がグループのリーダーのチームもあれば、20代男性のリーダーもいて熱気があふれています。「もっとみんな意見を出して。」や「俺に発表やらせてよ。」と活気があり全員が真剣に意見を発表していました。
グループごとの発表の時間になると、さらに発表者や聴いている受講者は真剣そのものです。表情豊かにスピーチをして場を和ませたり、クラウドファンディングを導入して経営改善を図ったり、イクメンの男性を採用して売上向上を図るなど、思いもよらない発想で楽しみながら学ぶとはこのことだなと改めて実感しました。
受講者の方の中には、今回の「模擬経営ゲーム」の具体的な成功事例を講師の先生から教えて欲しかったとの意見もありました。また社会福祉法人をモデルにした模擬経営だったら現場の課題に近い考えが出たかもしれないと思いました。この研修を通じて生産性向上や業務改善の必要性を知るきっかけになったのではないかと思います。
受講終了後、皆さんが談笑しながら発表作品の写真を撮ったり、他のグループの方と意見交換したり、いきいきと話している姿が印象的でした。この研修を通じてひとりひとりが、自分たちも民間企業の大変さを知って今後の仕事に活かそうと考えていただければと思いました。
またいつか皆さんと違った課題に取り組んで成長する姿が見られればと感じた一日でした。
株式会社エルシーアール 事業推進部 佐藤 章