【コラム】よりよいコミュニケーションを図るには? “話題を広げる返答のコツ”
エルシーアールの寺内です。これまでも「コミュニケーション」というテーマについては何度か執筆していますが、今回は自身の経験もふまえながら、よりよいコミュニケーションを図るためのひとつのアプローチについてお伝えいたします。
海外へ行って感じたこと
私は定期的に、海外へ出かけています。主にアジアがメインです。観光のパッケージツアーではないため、比較的、地元の人々とふれ合う機会は多いです。英語はまだまだ勉強中ではありますが、ブロークンでも意志の疎通はできていると実感しています。
まずは当然のことながらあいさつを交わします。そこに「お会いできてうれしいです。よろしくお願いします」または「私は日本から来ました。来るのがとても楽しみでした」的なことを二言くらいプラスすると、グン!と相手との距離が近くなります(実はそれが英会話上達のカギでもあるらしいです)
例えば、通常の会話でも「日本のどこから来たの?」と聞かれ、「栃木です」だけではなく、「東京から電車で2時間くらいです。日光東照宮というところが世界的に有名で、外国の人が多く訪れます。徳川家康という有名な将軍を祀っています。徳川家康は知っていますか?」と返すと、なにかしらの反応をしてくれて、会話がどんどん弾むきっかけになっていきます。
反応して話題を広げることがカギ
相手と会話をするとき、聞かれたことに対する答えだけ伝えるのではなく、一言二言を加えて話題を広げようとすることが大切であるということは、海外に行ったときに限ったことではないと思います。一手間を加えることで会話をふくらませることができ、自分にとっても相手にとっても話が弾む楽しい時間となるのだと思います。
先日、友人からそっけない返答に戸惑ってしまったという話を聞きました。そのやりとりとは
友人:「連休中、何をしていたの?」
同僚:「ずっと寝ていた」
で終わってしまい、友人はあまりに反応が薄いために「わたしと話をするのが嫌なのかな」と思ってしまったとのことでした。たしかに、これでは会話が広がりませんし、関係も深まりませんよね・・・。
では、もし相手からの反応がこちらではどうでしょうか。
友人:「連休中、何をしていたの?」
同僚:「ずっと寝ていた。」
「でも、普段の睡眠不足が解消できて、体調万全になったよ」
いかがですか?相手への印象がガラッと変わると思います。質問した側も「顔色いいね」とか「最近忙しかったの?」などとプラスαの一言があると会話が広がっていくでしょう。
ビジネスに必須の雑談力アップのために
少し前に「雑談力」が話題になったことがありました。「全てのコミュニケーションは雑談力から」とも言われているようです。確かにあいさつの後、いきなり商談が始まってしまっては相手も引いてしまいますし、おそらくその商談は上手くいかないのではないでしょうか。
相手との関係性をよりよくして、互いにビジネスパートナーとなっていくために雑談力は必須なのです。
しかし最近では、「雑談」が苦手な方も増えてきているようです。では、どのように雑談力を磨いていくとのよいのでしょうか。雑談力というと、話題を広げるための発信力が重要であると思われる方もいるでしょう。
しかし、聞き方、つまり返答の仕方にもコツがあります。それが、聞かれたことにプラスαをして返すことです。広げた話題の中に、相手が興味を示してくれることや相手との共通事項が出てくるかもしれません。
雑談力アップのためにも、ぜひ聞かれたことだけを答えるのではなく、少し言葉をプラスすることから始めてみませんか?相手は自分に興味をもっていると感じるとともに、会話も広がり楽しくなっていくのだと思います。
ビジネスシーンでもプライベートでも、充実したコミュニケーションライフを過ごすためにも、ぜひ会話の一工夫を意識してみてください。
株式会社エルシーアール 管理部 寺内寿江