【コラム】部下を成功させる方法③
3.部下を成功に導くには
部下は「自信」を持って、仕事をしていますか。
研修やセミナーをしていて思うことがあります。特に若手・中堅社員が「自信」がないということです。ここで言う「自信」とは、社員が仕事をする上での「精神的な支え」となる要素のことです。
仕事をしていく上で様々な悩みや苦難が起こります。この「自信」がないとそれを乗り越えることが出来ず、行動できなくなったり、成果を出せなくなったり、今の仕事は自分には合わない、と考えたりします。
部下に持ってほしい「自信」(精神的な支えとなる要素)は、以下の4つです。
- 会社への自信
- 商品・サービスへの自信
- 職業への自信
- 自分への自信
簡単に説明をしましょう。
1.会社への自信
自分が選んだ会社ですから、何かしら魅力を感じた部分があると思います。企業理念や風土、等。
自分はこの会社で働けて幸せだ、という自信です。
2.商品・サービスへの自信
自分が扱う商品・サービスは良い商品、優れたサービスであるという自信です。
3.職業への自信
社内で営業や技術・事務等、様々な職種があります。これらの仕事は必要だから存在しています。どのような仕事も人の役に立ち、人々を幸せにできるという自信です。
4.自分への自信
この会社や商品、職業を選び、働いている自信。深い意味では、人は生まれながらに価値のある存在であるという自信です。
1~4の「自信」、上司である「あなた」は持っていますか。もう一度、整理してみてはいかがでしょうか。部下自身が意識して、「自信」を持つ努力をすることも必要です。同時に、上司が「自信」を持たせるための教育を日々、行うことも必要なのです。
部下を導いていますか
プレイングマネージャーとして、チームの成果と自分の成果も求められている上司。時間的にも精神的にも、プレッシャーがありますね。しかし、チームの成果を出すために必要なことは、部下が成長することです。部下が成長するには教育が不可欠で、その教育は上司の役割です。時間を確保して教育することが必要です。
基本的で効果的な方法は、「PDCA」を部下と一緒に回し、成果が出せるように導いていくことです。ですが、実情は「PDCA」を回せていない、というか時間を取っていない組織が多いと思います。また、「PDCA」はやっているけど成果が出ないというのは、「P」と「C」に問題があることが多いです。特に「P」に具体性が欠けている。具体的な行動がとれるように、数値に置き換えていくことが重要です。
「PDCA」というと、今期の目標等、比較的短期な目標に対して行うことが多いです。当然必要なことですが、「部下を成功させる」という意味で大きな視点で「PDCA」を考えることも重要です。
つまり、部下のキャリアプランです。「将来、どうなりたいのか」「何の為に働くのか」ということ。大きな視点のPDCAを回していく中に、短期なPDCAを積み重ねていくイメージですね。
まだまだ、「仕事は自分で覚えろ」「自分で考えてやれ」的な上司の考え方が残っています。確かに「自分で覚えていく」姿勢も必要ですが、今どき社員の教育方法にはマッチしていません。「そこまで面倒を見なければだめなのか」と思いたくなる気持ちはわかりますが、部下を成功に導くことが、上司の成功にもつながっていくのです(つづく)
株式会社エルシーアール 人づくり講師 金島 浩明
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