はじめに
今回ご紹介するのは、社会福祉法人様で実施した「会議活性化スキル研修(ファシリテーション)」です。
昨年5月、理事長から一本のご連絡をいただきました。
「普段行っている会議の段取りが悪く、発言する人としない人の差が大きいのです。結論に至らないまま終わることも多く、時間のムダになってしまっている気がします。何とか改善を図れないものでしょうか。」現場で感じている率直なお悩みでした。
そこでまず、施設長と事務長から現状を詳しく伺うことにしました。
施設長は「現在、施設が7カ所あり、全員の意見をまとめようとしても、うまく整理できないのです。」と話され、会議の進め方に悩まれている様子でした。
また事務長からも「時間ばかりかかってしまい、正直なところ、いつも実りのない会議になってしまっています。」という声が聞かれました。
そこで会議の前に、何か事前の打ち合わせはされていますか」と伺うと、特に準備をすることなく会議に臨んでいるとのことでした。
さらに話を伺ううちに、会議の進め方や役割分担などの基本的なルールが特に定められていないことが分かりました。つまり、「会議を開くこと」自体が目的になってしまっていたのです。
そこで私たちは、会議の進め方を体系的に学ぶ研修をご提案しました。
「ぜひ当社で会議運営の研修を実施させていただけませんでしょうか。」
そうお伝えしたところ、理事長からはすぐに「ぜひお願いします。」
とのお返事をいただきました。
模擬会議で体感する「会議の進め方」
研修は、弊社取締役・若色が講師を務めました。
前半は会議運営の基本についての講義、後半は模擬会議を行う実践形式です。
7グループ、計45名が参加し、会場は熱気に包まれました。
参加者の皆さんは真剣な表情で研修に取り組み、「現場で活かしたい」という前向きな雰囲気が会場全体に広がっていました。
特に印象的だったのは、若手職員の積極的な発言でした。
今回の研修は20代〜30代の女性が多く参加されていましたが、模擬会議が始まると、皆さんが次々と意見を出し合い、議論が活発に進んでいきました。
各グループには施設長も参加していましたが、若手の意見にうなずきながら、真剣に耳を傾ける姿が印象的でした。
ある施設長は、こう話されていました。
「普段はあまり発言しない若手職員が、こんなに一生懸命に意見を出している姿を見て驚きました。とても良い機会になりました。」
研修の終盤には、講師から「会議の五か条」が配られました。
「これを今後の会議で活用してみてください。」
その言葉を受け、参加者の皆さんも「これを意識して会議を進めていきましょう」
と話し合っていました。
1か月後に起きた変化
研修から1か月後、理事長のもとへご挨拶に伺いました。
その際、理事長はこう話してくださいました。
「会議の進め方や、参加している職員の意識がだいぶ変わってきました。」
「すぐに大きく変わるわけではありませんが、少しずつ良くなっていくと思います。」
研修の成果が、確実に現場に表れ始めているようでした。
会議は組織力を映す鏡
会議は、単なる打ち合わせの場ではありません。組織の考え方やコミュニケーションの質を映す「鏡」とも言えるものです。
準備の仕方、進め方、役割分担が整うだけで、会議は「時間を使う場」から「価値を生む場」へと変わります。
今回の研修をきっかけに、会議の準備、進行、議事録作成、そしてフォローまで、一人ひとりが意識を持って取り組んでいくことで、より実りある会議が生まれていくことでしょう。
これからの会議が、「無駄な会議」ではなく、「価値ある会議」へ。
そんな変化を願いながら、施設を後にしました。
※研修についてはこちらをご覧ください
