【コラム】リスクをチャンスに変えてイノベーション①
1.ダーウィンの進化論
チャールズ・ダーウィンの「種の起源」に、『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるわけでもない。 唯一生き残るのは、変化できる者である。』という一節があります。
これから4回に渡り、このダーウィンの言葉を拝借して、組織や企業も同様であることをお話させていただきたいと思います。
自然環境変化
これまで、人類は生活し易さや便利を求めて、そして企業が人類の要求に応えるべく、売上向上を求めてサービスや製品の研究開発とそれらを市場に投入してきました。
これらは、自らが儲かればよいとの利己主義的に開発・製造を行ってきた側面も否めないのではないでしょうか。
その結果として、天然資源の乱用や動物犠牲による絶滅危惧種化等の自然破壊活動を行ってきました。
その影響として、海面上昇による海岸浸食、高潮・高波・異常潮位などの沿岸災害の激化、沿岸湿地喪失などによる生態系への被害、また地球温暖化の中で集中豪雨や気温上昇等など異常気象による災害も多発しています。
人類が求めてきた便利さとトレードオフして、生活し難い環境をつくっているのかもしれません。
感染病流行
また、世界的感染病として、
1918年「スペイン風邪」
2002年「重症急性呼吸器症候群(SARS)」
2012年「中東呼吸器症候群(MERS)」
が流行し、現在では「コロナウィルス感染症(COVID-19)」に苦しめられています。
大災害発生
更に、日本国内災害では、
1923年「関東大震災」
1990年「雲仙普賢岳噴火」
2001年「東日本大震災」
が発生し、人類はそれらの困難を乗り越え、復興してきました。
これら①自然環境変化、②感染病流行、③大災害発生などはビジネスとの関係性も無縁ではありません。(※本行以降、これら3点をまとめて「環境」と表現します。)
企業に限らず組織や人類に求められていることは大きな変化すべき岐路に立たされているのかもしれません。
ここ2年近くの人類を脅かす感染症のパンデミックはあらためて私達人類に何かを問いかけているともいえませんでしょうか。
現状(及び未来)を捉えて変化し続ける組織
先に述べたダーウィンの「種の起源」の通り、現状を捉えて変化できた組織や企業が生き残っていけるのだと思います。
常に進化し続けるためには過去の環境に戻ることを待つのではないと思います。
これは、これまで環境に大きな変化がない状況下で経営状況が安泰であったとか、たまたま、受動的な追い風が吹いていたことによる経営好調の状況に甘んじるものではないものと考えます。
次回は、事業継続のための変化に取り組む際のリスクの捉え方についてお話させていただきます。
株式会社エルシーアール コンサルタント 亀田 勝