こんにちは。今年の夏も各地で最高気温が40℃を超える日が続き、もはや珍しくなくなってきました。また、線状降水帯の発生により、水害や土砂災害のリスクが著しく高まっています。
皆さまの会社でも、BCP(事業継続計画)を策定し、備蓄品を揃えたり、訓練を実施したりと、万一に備えて準備を進めておられることと思います。また、これから本格的に取り組もうとされている企業様も多いのではないでしょうか。
今回は、栃木県中央部にある中堅製造業が、建設業を対象に国土交通省が策定した「BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)」の考え方を取り入れ、従来の取り組みを強化した事例をご紹介します。
従来のBCPの取り組みでは不安
この企業では、約20年前に中小企業庁が推奨するBCPのモデル文書を参考に、パンデミック対策も含めた独自のBCPを策定し、運用してきました。毎年、従業員の安否確認や避難訓練を実施していたものの、「実際に災害が起きたとき、本当に役立つのか」という不安を常に感じていたそうです。
東日本大震災の際には、従業員の安否確認や、建物・設備の被害状況確認、取引先への連絡までは行えました。しかし、損壊した建物や機械・設備の復旧の目途が立たず、さらに計画停電の影響も重なり、生産再開には大変な苦労を強いられました。
企業訪問時にご担当者様よりこのようなご相談をいただき、BCPマニュアルを拝見しました。そこには現状把握、安否確認、避難訓練、復旧資金確保などが記載されていましたが、復旧までの目標時間や、そのための具体的な対策については曖昧な記述に留まっていました。
国交省BCPを従来のBCPに取り入れる
弊社では、栃木県で約240社、茨城県で約140社、合計380社以上に対し、建設業を対象とした「国交省BCP」認定の支援を行っております。
国交省BCPでは、レベルごとの復旧目標時間の設定や、そのために必要な具体的対策項目の策定が必須とされており、従来のBCPで不足していた点を補う内容となっています。
こちらの図をご参照ください。
→ https://lcr.jp/contents/20250805.pdf
新しいBCPの運用
弊社からは、【従来のBCPに国交省BCPの「復旧目標時間」と「対策項目」を組み込み、機能強化を図る】ことを提案し、5回のコンサルティングを通じて、【実際に使えるBCP】へとブラッシュアップすることができました。
現在、その企業では、毎年さまざまな訓練を実施し、実施記録を残すとともに、目標時間達成に向けた改善計画の見直しを継続的に行っています。
※BCPはあるが、「本当に役立つのか」と疑問を感じている企業様、あるいは「災害時に本当に役立つBCPを作りたい」とお考えの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。
※BCP取得支援コンサルティングについてはこちらをご覧ください
株式会社エルシーアール 参与 大木 啓樹
