【コラム】バランスとメリハリ

 

 

 

 

 

 

政府が発令した緊急事態宣言が解除されました。少しずつ人の行き来が戻りつつありますが、まだまだ予断を許さない状況です。海外では新型コロナの第2波ではないかと戦々恐々としている国もあります。緊急事態宣言が解除されたとはいえ、まだまだ自粛や感染対策へのケアが必要であり、日々緊張感がある中での生活を求められる中皆様のメンタルヘルスはいかがでしょうか。私も含め、自粛ムードがずっと続くことで、社会全体においても各個人においても大きな障害を生んでいることと危惧しています。
報道を見ても、家庭で過ごす時間が増えたことで、DV問題や児童虐待問題などの件数が増えてきていることも、この一つの表れだと思います。

私も職場で普段なら、昼食は同僚と楽しく会話をしながら食事をするのですが、今は離れた席に座り会話も我慢しています。ただ、我慢と自粛がこうも続くと自分の中でストレスを抱え始めていることを自覚しています。それは私だけではなく、大なり小なり皆がそれぞれストレスを抱え、それをうまく昇華するために心のバランスを取っているのだと思います。

例えば私の心のバランスのとり方としては、おおらかな人とコミュニケーションを取ることが一つあります。皆それぞれ個性があります。リーダーシップでぐいぐい周りを引っ張る人も必要だし、自己主張をしっかりする人のことをこういう有事の時に求める人もいますよね。
私はというと、こんな有事であり先が見えない時だからこそ「なんとかなる」とおおらかにどんと構えている人の存在の大きさを強く感じています。おだやかでいつも同じ雰囲気を出している同僚と話すだけでも、ほっとして心が落ち着くことがよくあります。そうして、自分の心が整うことでメリハリが生まれ、また仕事に励むことができているのだと思います。

もちろん、心のバランスの取り方は人それぞれです。家庭に帰って家族と過ごすことでバランスを取る人もいるでしょう。自粛ムードを逆手にとって、家での過ごし方を工夫し楽しむ人もいるかもしれません。
ただ誰でもが、自分なりに心のバランスを取り、メリハリをつけることにより仕事をしているのではないでしょうか。そう、ただ「我慢」をしつづけることには、人間無理がありますよね。

だからこそ、この有事の非常事態でもうまく「気を抜く」時間や取組があるといいと思いますが、いかがでしょうか。

例えば弊社では、午後のオフィスで、「とちぎ健康経営宣言が推奨している『元気にこにこ体操』」のDVDを見ながら、皆で体を動かしています。導入したてのころに比べて、今は「眠気が吹き飛ぶ」「体操の後は集中できる」などとかなり好評を得ています。おそらく体を動かすことで血の巡りも良くなっているのではないでしょうか、それだけでなく、みんなで同じことをほっと一息つく時間自体に癒されているのではないかと思います。
その職場その人に合った方法がいろいろあると思うので、有事のこういうときこそ仲間と一致団結し、メリハリをつけられるような「心のバランスをとる」そんな工夫をしていきたいですよね。

株式会社エルシーアール 管理部 課長 福田 典子