【コラム】組織を活性化させる朝一番の秘策とは!?

 

 

 

 

 

 

 

社員研修の場で頻繁に出る組織の課題

多くの組織で社員研修をやっているといくつかの共通した課題に遭遇することがあります。その中で最も多いのが、“社内のコミュニケーションの悪さ”です。そんな時に組織の経営層や人事の方々は、とかく手法的な対応の改善・スキルアップに目を奪われがちとなります。

よく要望として耳にするのが、「コーチング」・「傾聴力」・「話し方」・「報連相」・「アサーティブコミュニケーション」等の研修テーマです。実際に、そのまま研修となって、おおいにスキルアップし、これまで以上のパフォーマンスを発揮する方も多く見られます。

しかし、普段からコミュニケーションの量が少ないとの問題を抱えている方々には、あまり効果が見られないことが時々あるのです。
一体、原因がどこに潜んでいるのか?

業種を超えた共通の秘策とは?

多くの業種、多くの企業様に研修やコンサルティングで携わることがあると、“業種を超えた正負の特徴”ということも見出すことができる場合があるのです。

“正”の共通の特徴例としては、今回のコラムのテーマである“社内のコミュニケーションの悪さ”ということに陥らずに、上手に組織のコミュニケーションを円滑に出来ているケースがありました。これまでに建設業の職人さん、工場でのワーカー、IT会社のSEさん、多忙を極める販売業の購買担当者等、様々な方に、私は同じ質問をずっと繰り返し実施してきました。「一日の職場での互いの会話がスムーズにいくようにするために何か意識してやっていることはありますか?」という質問です。

そこで返ってくる回答で最も多いのが・・・・
“朝、職場に入ったら、先ず全体的に挨拶をしたら、職場内の人、一人ひとりに対して、目を合わせる距離感で挨拶をし、続けてプラスアルファの世間話をほんの少しする”というものでした。これは、本当に業種や役職に関係なく、“職場の円滑なコミュニケーション”を実現するには、共通要素として、この朝一番の挨拶を重要視することがポイントとなるようなのです。

実践後の組織での変化

早速、自社でも実践し、社員研修等で関わっている企業様でも実践に取り組んでみました。その結果、殆どの組織での日中のコミュニケーションが改善し、特に普段からチョコチョコと雑談やざっくばらんな相談が増えていったのです。

すると意図したように、「予め」の確認や相談・連絡が強化され、ネガティブな情報に対する報告も、部下の方から積極的に発せられるようになりました。段取り力という研修テーマがありますが、この“朝一番の挨拶とプラスアルファの声掛け”は、効果性が大きく、簡単に出来る段取りなのかもしれませんね。

早速皆さんの組織でも、まずあなた自らが実践してみてください。

                  株式会社エルシーアール 代表取締役 荒井 浩通