ISO9001 コンサルティング 実施事例 建設業 栃木県北部

 

『15年間やってきたISOは、有名無実のUSOだった!?』

~ISOマネジメントシステムを業務の実態にあうように全体最適化したことで、無関心だった社員たちの気持ちが変わった(社長様インタビュー)~

・規格名称 ISO9001:2015

・栃木県北 建設業 社員数40名 

 

 

 

 

 

 

以前ISOの状況と当社の関心レベル

2003年に認証取得したISO9001。当時ISOは、我々中小企業にとっては、ハイレベルで規格要求事項の解釈が難解なイメージの外来2003年に認証取得したISO9001。当時ISOは、我々中小企業にとっては、ハイレベルで規格要求事項の解釈が難解な、出来れば避けて通りたいシステムでした。

そんな現状でしたので、一社単独で認証取得を進めるのは恐怖感があったので、懇意にしていた宇都宮市の建設業者2社と合流し、いわゆる「合同取得」を進めたのでした。コンサルティングの総額は、1,200万円でしたから、一社の負担額は400万円。その他、審査費用も含めると500万円強の時代でした。

こんなに多額なお金をかけたシステムですので、維持審査の度に、「何とか審査に失格だけは防ぎたい」との潜在意識で臨んでいたと感じています。ですから平常時でのISOの取り組みは、慎重に対応し、現業は存在していても、ISOはISOなんだと信じて対応していました。つまり架空のISOのための記録づくりが横行し、USOの運用が当たり前にもなっていたのです。

その上、文書と記録も膨大で、いつか社員たちは、規格の本質さえも理解しようとせず、審査のために運用はするものの、出来るだけ関わりを持たないように努力を重ねる日々が続いていたような記憶があります。

再構築を進める直前の思いは最悪のイメージ

そんな中、2015年版が発行され、取得時のコンサルが見当たらなくなってしまったため、経営塾で縁を頂いたエルシーアールに改訂コンサルティングの相談をしてみました。

私は、如何に無難に審査を乗り切るかを意図した進め方を推奨すると思いきや、営業担当者から言われたのは、「ISOのためのISO、つまり無駄な部分は根こそぎカットして、経営に役立つ部分だけを、より役立つように再構築しましょう!そしてどうせやるのなら、ISOを敬遠している社員たちにどんどん参加してもらい本来ISOが経営に役立つように望んでいる意図はどんなことなのかを理解する勉強会となるようにしましょう!」とのことでした。

しかし私は、「これまでのマイナスなイメージしかないISOが、そう易々と再構築できるはずはない。従業員だってISOなんか理解出来っこない・・・」と勝手に思っていたのでした。

その後の変化と効果性

全6回の研修会方式で、ISO9001の再構築を社員9名と共に取り組み始めました。かなり心配していた私の予想は、1回目の研修からあっという間に払拭されてしまいました。いやいや顔だった社員たちが、コンサルタントの方が、規格要求の解説を聞き始めるにしたがって、発言や質問がドンドン出てくるようになったのです。あんなにISOを敬遠していた社員たちがどうして変わったのか?私が感じた以下の3点が成功のポイントだったと思います。

  • 各要求事項は、現場でいうと単純に○○○であることを求めている
  • 最低限やらなければならないことは、たったこれだけ!
  • 他の建設業者は、こうやって誰でも運用が出来、業務にも大いに役立てている

こんな感じで、ざっくばらんに進めて頂いたので、社員たちも目から鱗の連続で、ISO研修会に参加していたんだと思います。

研修中に印象的だった社員たちからの会話は、「なあんだ!そんな事だったら俺たちだってやっているよね!」、「そんな簡単なやり方で、仕事にも活かせるんなら早く知っておけば良かったなあ」。

現在は、勿論、社員たち中心の運用で、ISOがスムーズに回っています。一年間様子を見て、「これなら大丈夫!」と思えたら、ISO14001に統合システムで新規認証取得に取り組もうと社員同士が励まし合っています。

単なる認証取得に終わらず、活気を呼び起こすISO研修会であったことは、とても有意義な時間だったと感じています。

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