・人数:約30名
・時間:3時間×2回
階層別研修だけでは解決しきれないコミュニケーションの量と質
毎年、階層別テーマ別の社内研修を積極的に実施している栃木県北部の建設業での研修です。当企業様の課題としては、管理職と若手世代の橋渡し役となる中堅世代が不足していることから、社内コミュニケーションが希薄になっていることです。階層別研修の内容には、「報連相」を含めたコミュニケーション関連の内容を入れています。しかし、同階層のコミュニケーションの量と質は改善しつつも、上下関係でのコミュニケーションの量と質にまで影響を及ぼすものではありませんでした。
その理由としては、
・各階層で「報連相」やコミュニケーションのポイントを学んでも自ら実践しない。
・コミュニケーションが良くないのは、相手の問題と思っている。
・コミュニケーション不足の現状がわかっていない。十分だと思っている。
・現状でも仕事に影響はない。
チームビルディングゲームによる現状体験と振り返り
この問題を解決すべく、全社員に集まっていただき研修を行いました。各階層を入れた6~7名のグループでチームビルディングゲームを行うことにより、メンバーや自分のコミュニケーションの取り方の現状を体験します。そして、「振り返りシート」から自分たちのコミュニケーションの現状を認識し、改善策を考えてもらいます。
社内コミュニケーションの問題は、特定の階層だけが(特に管理職)、意識・行動改革をするべきことではなく、社長を含め社員全員ができることから実践していくことに気づくことが重要です。
受講者の様子
中堅世代が少なく、管理職と若手世代の橋渡し役不在があることから、様子見をしながらの始まりでした。「俺に会話をふるなよ…」という雰囲気で発言も少なく、ゲームの問題を時間内に解決しようというリーダーシップもない中で時間だけが過ぎていく状態でした。
しかし、コミュニケーションを良くしたいという若手世代からの発言がきっかけとなり、徐々に会話量が増え、ゲームが進んでいきました。始めのうちは静かに物言わぬ管理職も徐々にゲーム参加への意識を高めていきました。ゲーム後の振り返りで、各世代からのコミュニケーションに対する要望や次世代の課題等を共有することで、「そうだったんだ」とか「そんな風に感じてたんだ」等、気づきも多く、笑いが出るなど雰囲気が良くなっていきました。研修の最後には、「コミュニケーションにおけるグランドルール」を各部署に分かれて作成し、今後のコミュニケーションの改善に対する期待があふれた雰囲気と笑顔で研修を終えることが出来たようです。
講師としては、研修を受講することで、明日の自分・仕事・人生に期待感を持っていただく事が出来たことに喜びを感じています。
受講者の声
・何となく上司と距離感が近くなった。
・良いコミュニケーションを相手に要望するのではなく、自分にもできることがあることに気が付いた。
・「グランドルール」を意識して会話をするのが楽しみです。
・ゲームを通じて、自分のコミュニケーションの癖がわかりました。