【コラム】PDCAで考えたこと No.3「C(チェック)」について

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さんご無沙汰しています。エルシーアールの大木です。前回はPDCAを回す場合の「C」の重要性について書いてみました。

「チェック」は「計画」に沿って「実行」した経過がどうだったのかという進捗管理をすることです。「係数計画」と「行動計画」どおりに進んでいるかをチェックします。「計画」どおりにできているもの、「計画」を上回っているもの、「計画」に及ばないものはそれぞれ何かをきちんと点検する必要があるのです。これができないと「計画(P)」と「行動(D)」がぼやけてしまう可能性が出てきます。

そもそも「計画」と「行動」が具体的でなければ「チェック」はできません。「チェック」によって「係数計画」と「行動計画」は「実行」できるものだったのか、「行動計画」はどの程度実施されて「係数計画」はどれほど達成できたのか、が“見える化”することになります。それは良かった部分をさらに強化し、悪かった部分の原因究明と方向修正ができるようになることにもつながります。

「計画」のすべてが終わってから「チェック」すると、悪かった部分の原因究明と方向修正はかなりハードルが高いものになり、そもそも「計画」が高すぎたのではないかというような「チェック」結果になりかねません。「チェック」を短いスパンで定期的に行い、方向修正をまめに行うことが「計画」達成につながります。
しかし「チェック」には手間がかかるものです。実行したことを後から振り返るので、データを後追いで作ったりするために手間がかかってしまうからです。「実行」したこと自体で、なるべく「係数計画」と「行動計画」の達成度がデータとして残っていくような工夫が必要になります。簡単に計測できる工夫が「チェック」のスパンと頻度に大きく影響します。

製造工場では作業の開始と終了の時間や数や品質などを様々な工夫で自動的にデータ化し、電子掲示板に表示して問題点の“見える化”と方向修正をしています。昔は運送会社ではタコグラフを後から点検していましたが、今ではGPSを利用してデータが瞬時に作られています。「チェック」が「実行」するたびに行われています。
このようにすぐに「チェック」できるのは、「計画」の5W1Hが具体的に決められているので、具体的に「実行」できるから、具体的に「チェック」できるのです。

PDCAをうまく回すための「チェック」の重要性は非常に大きいのです。よりよい「C」の実践のために、「頻繁に」「具体的に」そして「簡単に」にチェックできるような「計画体制」を作り、「実行」する。それらを通して悪かった部分の原因究明と方向修正をできる限りこまめに行うのです。
PDCAサイクルが回り続けていれば、どこかがおろそかになったり抜け落ちたりしてしまっても大丈夫です。「チェック」が簡単にできる工夫が何より大切なのです。

株式会社エルシーアール 事業推進部 大木 啓樹

 

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