【事例】SWOT分析から変革の時代の経営戦略づくりを行う~幹部社員が主体的に動くしかけづくり~

 

 

 

 

 

 

 

対象企業:栃木県 雑貨卸売業S社 社員数100名

インタビュー対応者:S社長

時代が変わり、購買方法も変わる当社の現在地

雑貨の卸売業を創業して、今年で87年。曾祖父の代からこの稼業を始め、S社長で4代目である。大手のドラッグストアーや地域で活躍する中堅スーパーとの取引が多く、その顧客のエリア拡大展開と共に自社の事業も拡大してきた。

現在は、年商200億円となり、栃木県内でも一定の売上高を確保する中堅企業となることができた。

しかし時代はいつの世も変わる。コロナ禍の影響もあり、流通革命が起きている。
これまでWebに縁遠かった世代の人たちまでが、ECサイトによる購買を拡大させてきた。またM&Aの潮流も大きくなり、顧客の業界再編も随分と進む時代になってきた。

今後の勝ち残りの重要要素はこれだ

S社としても、この時代の流れを捉えた経営方針を迫られる状況となり、社員研修を通して、長年人材育成に共に取り組んできた弊社に相談があった。

S社長としては、幹部社員たちに、今自社が置かれている経営環境を客観的に捉えてもらい、自社の強みを活かした最適な活動を見出して欲しいとの思いで、「SWOT分析研修会」を弊社に依頼することとなった。

ご存知の通りSWOT分析は、自社が置かれている外部環境の「機会」「脅威」と、自社の特徴を客観的に見た内部要因の「強み」「弱み」を抽出し、その外部環境と内部要因をクロス分析するというものである。そしてその分析結果から、自社が取るべき経営方針の重要要素を抽出する。

研修会では、各々の受講者が事前にメディアやインターネットの情報を収集し、自社に関係性があると思われるものを選別し、互いの意見を交わし合った。議論した重要ポイントは、政治・経済・社会情勢・技術革新というマクロな視点での要素と、自社を取りまく競合・顧客・代替サービス・仕入れ先・新規参入者の自社に影響を及ぼすファイブフォースといわれる5つの力について必要要素を抽出した。

この作業を進めるだけでも、受講者である幹部社員たちは、「とても勉強になった」という感想が多く聞かれた。そして白熱した議論を交わした結果、自社にとっての重要要素は、以下の内容となった。
「異業種とのコラボ」
「健康志向への対応」
「物流革命」
「自社のECサイト」
「顧客に寄り添った対応」
この5つを差別化要因の重要要素として戦略に落と込むこととなった。

KPIを設定し、自社の軌道をつくる

重要成功要因が抽出された後は、中期経営計画づくりへの意向となった。中でも重視したものが、KPI(Key Performance Indicator)とは「重要業績評価指標」である。

中期計画のゴールへと向かうために必要な行動を数値としての指標に表し、ポイントとなる行動に視点を合わせたものを設定した。

その結果、これまで自社が行ってきた「結果の管理」という組織風土から、重要な要素となる行動を着実に積み上げていく目標管理型の組織へと変革することができた。

中でも、このプロジェクト研修幹部社員たちが関与し、自分たちが今後の自社の軌道線を描いたことで、これまで以上に主体的に事業活動に取り組むようになったことが大きな成果ともいえる。

                  株式会社エルシーアール 代表取締役 荒井 浩通